自分が変えられることは何だろう?自分にできることは何だろう?これをまとめた理論に「選択理論(Choice Theory)」というものがある。
選択理論は米国の精神科医ウィリアム・グラッサーが発表した心理学の分野だ。選択理論では、「全ての行動は自らの選択である」と考える。この選択理論を身近な日常生活に役立てられるように、簡単に紹介しよう。
選択理論の2つの言説(他人の行動は変えられない)
選択理論には2つの言説がある。
- 自分の意のままになるのは自分の行動のみ
- 他人に与えられるのは情報だけ
これらを簡単に解釈すれば、「他人の行動は、直接自分には変えられない」ということだ。他人の行動が変えられないことが、学問として確立しているということだ。みなさんはこの言説に納得できるだろうか?私はこの言説を聞いたとき、ハッとしたような気持ちになった。
他人の行動に対して、自分にできること
みなさんも人の行動にイラっとすることは、日常生活の中で何度かあるはずだ。それは人間である以上仕方ない。でも選択理論の2つの言説を知っているだけで、少し心は楽になる。
人の行動が自分の意図とは違っていたとき、あなたができることは、
- 自分の感情を抑えて(自分の行動を自分で変えて)
- 必要により相手に情報を与える(そして相手の行動が変わるのを待つ、ただし変わるかは分からない)
の2つだけなのだ。
このように学問の知見には、知っているだけで心を落ち着かせてくれるものがある。
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